2007年10月24日

仙香Eセンガイ・SENGAI −禅画にあそぶ−

チケット

臨済宗の禅僧、仙香iせんがい)の没後170年ということで、出光美術館で行われている回顧展に行ってきました。

と言っても、特別な思い入れがあったわけではなく、たまたまチケットをもらったので年休消化がてらに、という程度の気持ちでした。
上のチケットにも描かれている「指月布袋画賛」は知ってましたが、
「なんだか適当な画だなぁ」と思ってました。


坐禅蛙画賛

それが、今回この展示会で画賛(絵の余白などに書き添えられた文章・詩句)の解説を読みながら見てみると、とても奥深いものだと感じられます。

例えばこの「坐禅蛙画賛」
蛙が「にやり」と笑っていておかしな画ですが、横にはこう書かれています。

「坐禅して人か佛になるならハ」

解釈はいろいろあるのでしょうが、私には蛙が
「座るだけで悟りがひらけるなら、ワシなぞとっくに仏になってるぞ」
と痛烈に批判している様に思えました。


頭骨画賛

うち捨てられた頭蓋骨が描かれた寂しい「頭骨画賛」ですが、画賛にはこうあります。

「よしあしハ 目口鼻から 出るものか」

水辺に生える「葦」は「よし」とも「あし」とも呼ばれますが、それを「良し」「悪し」と掛けているわけですね。

人が生きている間は、目や口などを通して「良いこと」「悪いこと」を見たり聞いたり言ったりして、それをありがたがったりするわけですが、死んで骨になっても目口鼻(のあったところ)から「よし(葦)、あし(葦)」が出るくらいのことはあるよ、ということでしょうか。

「良し悪し」を口で言うだけでなく、生きているなら(骨で無いなら)行動で示せ、と語りかけているのかもしれません。

いろいろ考えさせられて、この画の前でしばらく動けませんでした。


虎画賛

さて、こちらは一転して思わず笑ってしまうような画です。
何に見えますかね?

私にはどう見ても猫にしか見えないわけですが、この画の題は「虎画賛」とあります。

虎!?

仙高煬ユに見えないのは自覚していたらしく、横には「猫ニ似タモノ」と書かれています。

と言っても、仙高ヘ決して画が下手なわけではありません。


竹画賛

仙高ヘ水墨画の技法に秀でており、この「竹画賛」などは風にしなる竹の張りつめた雰囲気が良く描かれています。

ですが、「拷譁ウ法」、つまり仙高フ画には決まった画法はなく、技法にとらわれず自由に描くのだと言っています。
また自分の画を見て笑って(楽しんで)もらうことを良しとする、ということから、上の虎のような画が出来上がったのでしょう。

その最たるものがこちらの「龍虎画賛」です。

龍虎画賛(虎) 龍虎画賛(龍)

龍虎といえば水墨画の代表的な画題ですが、思わず「どこが龍だ!」と言いたくなりますね。
画賛にも、龍に見えないと人も吾も大笑いした、とあります。
時代を超えて私も一緒に笑わせてもらいました。
それこそが仙高フ望むところだったのかもしれません。

2007年10月07日

第1回東京大会

大日本居合道連盟では、春と秋に大会が行われています。

春の大会は、私が居合を始めて以来ずっと、京都の石清水八幡宮ですが、
秋は、最初は鹿島神宮で、途中から明治神宮で行われていました。

それが今回初めて、夢の島にある東京スポーツ文化館で開催されることになりました。

メインアリーナ

ここのメインアリーナはバレーボールコート3面分の広さがあるので、会場設営も余裕を持って行えます。
周りに500人以上座れる観覧席もあるので、見学に来た人も落ち着いて見られますね。


大会に先立って、6日(土)は審議員研修会が行われました。

審議員は大会や昇段審査において、審判として勝敗判定や評点を行う資格を持った者で、
第三種審議員(初段〜三段までの評点)と地方審議員(四段〜五段まで)についての
研修です。

私は今回、第三種審議員の資格を取得するため、評点法などについて研修を受けました。

2人並んで演武してもらい勝敗を判定する場合は、どちらが優れているか相対的な判定を
行えばいいですが、評点形式の場合は10点満点で点数をつけるため、難しいです…

とりあえず無事(?)に研修を終え、東京スポーツ文化館の施設に宿泊します。

部屋

ベッドと畳があるきれいな部屋でした。

ただ、京都大会では夜遅くまで宴会が続くことが多いのですが、ここではビールを売っている売店が早めに閉まってしまい、アルコールの供給が少ないので、早めに就寝しているところが多かったようです。


窓からの景色

翌朝の窓からの景色。
よく晴れた絶好の大会日和です。
(と言っても屋内ですが)

早速会場の設営を…と思ったら、決まった時間にならないとアリーナに入れないということで、
外で待機…_| ̄|○
ちょっと融通が利かないところがありますね。

さて、大会では例によって、段位毎の個人戦と、チームによる団体戦があります。

以前の記事では
 個人戦→採点による順位付け
 団体戦→3人チームのトーナメント
と書いていましたが、今回は今までと違って
 個人戦→トーナメント
 団体戦→5人チームのトーナメント
で行われます。

団体戦は人数が変わっただけですが、個人戦はかなり違います。
点数制だと演武は1回のみで、発表されるまで結果がわかりませんが、
今回は(勝つと)演武する回数も増え、その場で勝敗がわかります。

個人戦は自由3本ということで、無雙直傳英信流から「戸詰(とづめ)」「門入(もんいり)」、大日本居合道連盟制定の刀法から「切先返(きっさきがえし)」をやろうと思っていました。
しかし、直前の稽古のとき右腕に痛みを感じて片手斬りに不安を覚えたので、最初の2本を「戸脇(とわき)」「行違(ゆきちがい)」に変えて演武しました。

個人戦六段の部は15人(うち1人は欠場)でしたが、結果は…
優勝してしまいました。てへへ。

金メダル

メダルのデザインも前回と変わってます。


団体戦のほうは、千葉支部ではチームが組めなかったので、出光東京支部Aチームに補充者として加わりました。
全8チームによるトーナメントの結果は…
優勝してしまいました。てへへへ。

と言っても、私(5人目)のところに来るまでに常に3勝以上していたので、私はいてもいなくても同じですが。

今回は時間通りに行かないところもありましたが、いろいろ新しい取り組みがあり
今後さらに面白い大会になりそうだと感じられました。


大会終了後、審議員資格認定審査会が行われ、無事に第三種審議員になることができました。
これからは選手としてだけでなく、いろいろな立場で連盟に携わって行かなければなりませんね。

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